Workplace
企業と個人、双方の成長を育む有機的なオフィス
三菱総研DCS株式会社
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Design Concept

三菱総研DCS株式会社は、事業拡大に伴う本社移転を機に、企業と社員のさらなる成長を促す新たな拠点を構築。イトーキは本プロジェクトにおいて、コンセプトメイキングからインテリアデザイン、グラフィックサイン、植栽計画、AV/ICT・映像音響機器のコーディネートまで、お客様を始めとする関係各位様にご支援を頂きながら、その空間づくりをトータルでサポートしました。

「Grow UP!」を掲げ、個と組織の成長を促す

本社移転にあたり、同社は「ABW(新しい働き方)の推進」「本社の再定義」「コミュニケーションの活性化」をテーマに掲げ、要員確保やセキュリティ強化、将来的な拡張性といった課題の解決を目指しました。この期待に応えるため、イトーキは「成長」を核としたコンセプト「Grow UP!」を提案。個人の成長が企業の成長を促し、企業の成長がまた新たな個人の成長機会を提供する、そんな「成長の相互作用」が生まれる空間を目指しました。

最先端のIT企業だからこそ、無機質になりがちな空間にあえて人間味や有機的な要素を取り入れ、部署を越えた偶発的なコミュニケーションが新たなアイデアの源泉になるという思想を大切にしました。温もりを感じるデザインが、社員の自由な発想を引き出し、働く個人と組織の循環的な強さをもたらすと考えています。

フロアを貫いて描く成長ストーリー

この企業と社員が共に成長していくストーリーを、3つのフロア全体で表現しています。大地に深く根を張り(6F=土壌 GROUND)、幹や葉が成長し(7F=森林 MOUNTAIN)、未来へ向かって空へ伸びていく(8F=空 SKY)。この一本の木が成長していく姿をフロア構成のテーマとし、それぞれで異なる体験ができる空間を演出しました。

フロア間の連続性とコミュニケーションの核となる内階段は、単なる上下移動の動線計画ではありません。オフィスワーカーの回遊性を促し、偶発的な出会いと会話のきっかけを生み出す「場」として設計しました。階段周辺には誰もが気軽に立ち寄れるスペースを設け、賑わいから静へとゆるやかにゾーニングされる構成へ接続しています。階段が自然に人の流れの起点となり、会話が生まれるための仕掛けとして機能しています。

階段の壁面には、各フロアのテーマを表現したオリジナルのグラフィックサインを施しました。視覚的にコンセプト「Grow UP!」の成長のストーリーが体感として連続する、オフィスを象徴するデザインとなっています。

遊び心と機能美を両立。細部に宿るデザインのこだわり

6Fの「土壌 GROUND」フロアは、成長の礎となる人格を持たせるために木の温もりを活かした落ち着きある空間としました。内階段そばの円形ライブラリーはフロアのシンボルとして計画され、企業の歴史や理念に触れることで知的好奇心を刺激する役割を持っています。自然を感じる屋外空間をイメージしてアウトドア要素のあるユニークな照明をセレクトし、遊び心とリラックスできる雰囲気の両立も意図しました。

7Fの「森林 MOUNTAIN」フロアは、固定席とABWの利点を融合した交流の主役フロアです。プロジェクトブースを点在させ、その隙間をコミュニケーション創出のための余白とするレイアウトを採用しました。気分転換を促す小上がりや掘りごたつ席など、家具の高さに変化をつけることで、視線が自然と交わり、偶発的な交流が生まれるよう設計しています。また、内階段そばの大画面LEDディスプレイもこのフロアのシンボルです。普段は社内外への情報発信ツールとして、イベント時はセミナー資料の投影やスポーツ観戦などのパブリックビューイングとしても活用でき、コミュニケーション装置としても多目的に機能します。

8Fの「空 SKY」フロアは、来訪者を迎える「企業の顔」として、コーポレートカラーの青を基調とした開放的なデザインとなっています。カフェカウンターの天板には、同社のノベルティグッズや、廃棄予定だった社員食堂の食器を砕いて混ぜ込み、企業の想いと歴史が込められたオリジナル素材を製作しました。検討段階では工場へ足を運び、素材の粒の大きさ、基材の色、仕上がりなど細部まで吟味し、さらに施工工程にも参加。素材配分や配置割合をその場で決めながら作り上げるプロセスを大切にした、まさにDCSならではのストーリーが宿るカウンターとなっています。

ICT機器導入の際には、空間の雰囲気を壊さないよう配線をすっきり収めることを徹底し、スピーカーやプロジェクターなどの機器も空間のトーンに合わせて色を選定。デザインの一部として調和させることを常に意識しました。家具と機器を特別に線引きせず、空間を構成する一つの「物」として美しさと機能を両立させる発想を貫いています。

新しいオフィスが、成長への「種まき」に

約9,800㎡という広大な面積を扱う大規模プロジェクトでしたが、ショールームや工場へ実際に足を運んだ素材選定や、デザインの意図を意識しながら空間のメリハリをつけて考えることで細部までコンセプトを貫いた質の高い空間作りが実現しました。

働き方やコミュニケーション、ICT導入に至るまで、すべての課題を満たすだけでなく、お客様と一緒にここで蒔いた仕掛けや設計プロセスそのものが、「種まき」の時間だったのではないでしょうか。

新しい拠点は、これから生まれるアイデアと交流、事業の拡張、そして人材の伸びしろに寄り添う器であり、次なる成長の「芽」を生み出す、未来が立ち上がる場所でもあると考えています。

Details
Client

三菱総研DCS株式会社

1970年の創業以来、金融、製造、公共、教育など幅広い分野で、コンサルティングからシステム開発、アウトソーシングまで、包括的に提供するITトータルソリューション企業。リーディングITパートナーとして企業の業務革新と社会課題の解決を支援している。

Data
所在地
竣工
面積
人数
東京都港区
2025年5月
9,800㎡
所在地 東京都港区
竣工 2025年5月
面積 9,800㎡
人数
Space Designer
Graphic Designer

富樫 弓恵

「働く」のトレンドをつくる。

私たちがデザインするのは、オーダーメイドのワークプレイス。

働く人びとにとって、
「居心地のよい空間」とは?
「最高のパフォーマンスが発揮できる空間」とは?
「コミュニケーションが生まれる空間」とは?

ワークスタイルに正解がないように、
ワークプレイスの在り方も自由自在。

お客さまとつくるデザインの先に、「働く」のトレンドを創造します。

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