ボトムアップで始まったリニューアルプロジェクト
──横浜オフィスプラザがリニューアルした経緯を教えてください。
井澤:前回のリニューアルから16年が経過する中で、リモートワークの普及による出社率の低下やコミュニケーションの減少、エンゲージメントの低下など、働き方の変化に伴う新たな課題が浮上しました。これに伴い、オフィスの在り方を見直す機運が高まり、有志による改善提案なども行われていたのです。
そうした中、グループ会社との同居が決定したことをきっかけに、私たち自身が誇りに思い、出社したくなるオフィスづくりが本格的に始動。多くの関係者の協力のもと、2024年5月にオープンを迎えることができました。
今回のリニューアルで重視したのは、人的資本の最大化です。従業員一人ひとりが力を最大限に発揮し、活発なコミュニケーションが生まれる環境を整えることで、働きがいを高めると同時に、新たな価値を創造していきたいと考えています。
横浜の文化が息づく上質な空間
──コンセプトや空間構成について、こだわった点を教えてください。
井澤:コンセプトの「Your Stand」は、横浜のY、そしてyourとourをかけ合わせた言葉で、従業員が立ち寄りたくなるオフィスを目指しました。同時に、文化の玄関口として栄えてきた横浜ならではの文化も大切にし、社交場としてのホテルラウンジを思わせる空間としています。真鍮調の仕上げや深いグリーンのアクセントカラー、丸みを帯びた照明など、洗練されたインテリアで統一しました。
そして、抜群の眺望も空間デザインの要素として意識しました。特に窓面に配置した小上がりは、景観を強調するだけでなく、プロダクトをステージに上げる役割も担っています。
宮崎:比較的コンパクトな拠点ながら、ゆとりを感じられる点がポイントです。全面フリーアドレス化や収納量の削減によって生まれた余白は、コミュニケーションを促す場として機能しています。また、配置した家具はブランドごとにエリアをまとめることで、それぞれの世界観が伝わるようにしました。
コミュニケーションが生まれる仕掛け
──エントランスやカフェスペースなど、特徴的な空間の狙い、活用状況を教えてください。
井澤:受付とマテリアルルームを一体化することで、オフィスデザインの可能性を感じさせる新しいエントランスの在り方を提案しています。面積効率を高めながら、天井から吊られたサインや足元の「Come on in」の文字、ギャラリーを思わせる照明計画など、おもてなし感を演出する工夫を施しました。その結果、お客様をお出迎えするだけでなく、マテリアルを一緒に選定する実践的な場としても活用されています。
宮崎:カフェスペースは、全体の約4分の1にあたる面積を確保しました。中央に位置しながら視線が抜ける設計とすることで、2社それぞれの従業員にとって心地よい距離をキープ。気軽に立ち寄れて、自然と交流が生まれる、まさにスタンドのような場所となっています。
実際に、2社合同で開催したオープニングイベントを皮切りに、社内のみならず、お客様を招いての懇親会や勉強会など様々な用途で活用されています。当初目指していた2社間のコミュニケーションも自然な形で生まれており、コンセプトを体現する場所として機能していることを実感しています。
従業員が誇りに思い、モデルケースとなるオフィスへ
──リニューアル後の変化と、今後の展望をお聞かせください。
宮崎:リニューアル後の最も大きな変化は、出社率とエンゲージメントが大幅に向上したことです。他にも、オフィスがブランディングや人材定着、モチベーション向上などに寄与しているとの評価が高まりました。特に嬉しかったのは、「このオフィスで働きたい」という声が多く聞かれるようになったことですね。
井澤:横浜オフィスプラザは比較的コンパクトな支店ですが、同規模のオフィス改装を検討する企業にとって、具体的なイメージを掴みやすい場であることが強みです。今後は、より多くのお客様に来訪いただき、空間やプロダクトの提案はもちろん、働き方を見直すきっかけを提供する場としても活用していきたいと考えています。
また、イトーキのオフィスデザインや家具の可能性を体感できるショールームとして、インテリアデザイナーや設計士の方々にもご覧いただきたいと考えています。既製家具のカスタマイズ事例も含め、多様な空間づくりの可能性を提案する場所にしていきたいです。
イトーキ横浜オフィスプラザ
人的資本の最大化を図り、横浜らしい眺望を取り入れた心地よい空間デザインと、生産性を高めるプロダクトが随所に配置されているワーキングショールーム。働き方とオフィスに長年取り組んできたイトーキならではのアイデアが実運用を通じて具現化され、最適なオフィスづくりを提案する場となっている。
所在地 | 神奈川県横浜市 |
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竣工 | 2024年5月 |
面積 | 498㎡ |
人数 | 50人 |
スライダー写真 SATOSHI ASAKAWA
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