ショールームや展示などの空間体験を起点に、アーカイブブックやリーフレット、株主優待グッズなど、さまざまなコミュニケーションツールを制作。空間に込められた思想や世界観を、それぞれの媒体の特性を活かしながら展開している。
空間の思想と体験を残す、アーカイブブック
イトーキでは、ショールームや展示会などで手がけた空間を記録し、その背景にあるデザインの思想や体験まで伝えるアーカイブブックを制作。単なる記録として残すのではなく、写真の見せ方やページをめくるテンポ、素材、製本仕様まで含め、それぞれの空間の世界観を一冊の中に再構成しています。
「ORGATEC TOKYO 2025」では、展示コンセプトである「In the Making」をブック全体で表現。背の構造が見えるコデックス装を採用し、会場で使用した足場やスチールラックを想起させる素材や仕様を取り入れました。さらに、スケッチや図面、会場で使用したグラフィックのモチーフを随所に織り込み、展示がつくられていく過程や思考まで感じられる構成に。
一方、「ORGATEC TOKYO 2024」では、表紙や変形ページによって空間のコンセプトを表現。「ITOKI DESIGN HOUSE 11F」では素材の質感を活かすなど、空間ごとに異なるアプローチを採用し、その思想や特徴を、本を手に取る体験そのものへと落とし込んでいます。
見学の体験と余韻をつなぐリーフレット
「ITOKI DESIGN HOUSE」の見学時に、施設や空間への理解を深めるために配布しているリーフレット。見学中だけでなく、帰宅後にも空間の魅力やそこで得た体験を振り返ることができるよう、一枚の紙に二つの楽しみ方を持たせています。
タブロイド判より一回り小さい用紙を8つに折り、見学中は冊子のようにページをめくりながら、空間を巡る体験に沿って情報に触れられる構成に。写真と情報のバランスを整え、説明を聞きながら自然に理解を深められるよう設計しています。
見学後は大きく広げることで、一枚のポスターへと変化。 写真を大きく楽しみながら、空間のディテールやデザインコンセプトを改めて読み返すことができます。見学中の「知る」体験から、帰宅後に「振り返る」時間までをひとつの媒体でつなぎ、空間で得た記憶と余韻をその先へと残すリーフレットとしています。
株主への感謝を届ける株主優待グッズも、イトーキの価値観やブランドに触れるひとつの機会としてデザイン。単にモノを届けるのではなく、日常の中でイトーキの空間や心地よさを体験できるアイテムへと展開しています。
ドリップコーヒーボックスセットには、「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」で実際に提供している「Coffee Supreme」とのコラボレーションコーヒーを採用。ショールームで過ごす時間の一部を、コーヒーを淹れてひと息つく日常の時間へとつなげています。パッケージも、箱を開け、手に取る一連の行為までを体験として捉え、気持ちが明るくなるようなデザインに。
アロマミストには、イトーキのオフィスでも活用している香りを採用。家具や空間だけでなく、そこで過ごす人の気持ちまで考えるイトーキのワークプレイスデザインの思想を、香りを通して暮らしの中へと広げています。
株式会社イトーキ
1890年創業。「明日の『働く』を、デザインする。」をミッションステートメントに掲げ、オフィス家具の製造・販売、空間デザイン、働き方コンサルティング、オフィスデータ分析サービスなどを展開。“AI×Design based on PEOPLE”を強みに、オフィスをはじめ、在宅ワーク、家庭学習、公共・物流施設など、さまざまな「空間」「環境」「場」づくりを支援している。サステナブルな製品開発や資源循環にも取り組み、「人も活き活き、地球も生き生き」する社会の実現を目指している。
| 所在地 | 東京都中央区 |
|---|---|
| 制作 | 2025年 |
| 面積 | 300㎡ |